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外国人材の教育システム

カテゴリ: コラム 公開日:2019年08月20日(火)

こんにちは。

 

外国人人材紹介サービス

(株)TOHOWORKの和田です。

 

「外食」の特定技能候補者の内定が2人決まりました。

これから在留資格の申請に入ります。

しかし、現在の交付率から見ると少々低く、時間もかなりかかっている印象を受けています。

提出書類の量と提出後の入管とのやり取りの業務内容からすると個人で申請できるレベルではないように感じます。

多少費用はかさみますが、行政書士や弁護士に依頼されることをお勧めします。

 

 

 

「空気を悪くしない」日本人と「意見をぶつけ合う」外国人

 

人材育成の上で欠かせないのが、教育システムづくりです。

入社直後の初期研修と、その後の定期研修で重視すべき内容やゴールを紹介します。

初期研修では、母国と日本での文化や考え方の違い、コミュニケーション方法の違いを伝えて、多文化適応力を身につけていきます。

日本で働く外国人材にかぎらず、「自分と相手の違い」を理解し、さまざまな文化に適応していく力は非常に大切です。

まずはその土台になるような教育をしていきます。

コミュニケーションの取り方が外国人と日本人は全く違います。

「日本人はこういう言葉の使い方をする」「こういう考え方をする」「時間厳守の意識が高い」「迷惑をかけないことが大切と考えている」など、実例をもとに伝えていきます。

さらに、経験や感覚からではなく、学術的な根拠を用いて論理的に説明することも重要です。

コミュニケーションの特徴の分類方法として、「ハイコンテクスト文化」と「ローコンテクスト文化」というものがあります。

共通している文脈、社会的背景、文化などが多く、言葉に出さなくても”以心伝心”でのコミュニケーションがとれる文化が「ハイコンテクスト文化」

日本では、「暗黙の了解」「阿吽の呼吸」というように、言葉を介さない意思疎通が社会全体で行われる「世界一のハイコンテクスト文化」と言われています。

一方で、言葉で論理的に伝えあうことがコミュニケーションの大半を占める文化を「ローコンテクスト文化」と言います。

欧米諸国を代表とする国々がこれにあたります。

ちなみに、日本の次にハイコンテクストなのが、言葉より踊りや音楽で表現する場合が多いアフリカ民族文化。

日本は、アフリカのように身体的な動きがあるわけでもなく、その場の”空気を読んで”心を読み合う文化ですから、他国の人からすればこんなにわかりにくいコミュニケーションはないわけです。

グローバル人材キャリア支援協会(以下、GHCA)では、このようなコンテクストの違いによるミスコミュニケーションの実例を用いて研修を行っています。

たとえば、「今日飲みに行かない?」と話しかけて、「明日、朝早いんだ・・・」と言われたら、日本人は相手の「行かない」という意思を読み取れます。

ですが、欧米などローコンテクスト文化の人々には、「明日た朝早いから行けないんだ。ごめんね。」とはっきり言わないかぎり伝わりません。

「明日、朝早いんだ・・・」だけでは、「朝早いなら早めに切り上げないとね!」などとポジティブに捉えられる可能性さえあります。

また、コミュニケーションの目的も明確に異なります。

意見が割れた時、日本人は相手を傷つけまいとしてはっきり言わないことが多いのですが、欧米人は自分の意見をはっきりと言います。

それはコミュニケーションの目的が、「空気を悪くしない」ことである日本人と、「お互いに本音をぶつけ合って信頼関係を高めた上で妥協点を見つける」という欧米人との違いです。

文化の違いを明確に知ることで、多文化に適応できる土台が築かれます。

裏を返せば、お互いの理解度の低さにより、ほとんどのトラブルは起こっているのです。

現在、日本で働く外国人労働者に多い中国・台湾・香港・韓国・ベトナムなどは、どちらかと言えばハイコンテクスト文化にあたります。

したがって、マネジメントという視点から見れば、アジア系の人材は日本社会に適応し、活躍できる可能性が高いと言えます。

しかし、日本ほど何でも「以心伝心が当たり前」というわけではないので、細かい理解を進めていくことが肝心です。

その意味を本当に理解して行動できるようになれば、アジア系の人材はロイヤリティを高く持ちながら働くでしょう。

文化の違いによるコミュニケーションの違いを理解させるとともに、歳時記や冠婚葬祭に関する知識も初期研修で教えていきます。

特に接客の現場で、外国人材が七夕や節分などの日本の年中行事を知っていたり、それに関する商品に詳しいと、日本人スタッフ以上にお客様から好感を持たれることもあります。

これらの研修を行う講師については、可能であれば外国籍の先輩スタッフや、講師を招くといいでしょう。

なぜなら、外国人新人社員にとって、ロールモデルになるような講師であるほど、「ああいう先輩になりたい」という意欲がわきやすくなるからです。

初期研修の終盤には、現場での接客シーンのロールプレイなどを行い、上司や担当者からフィードバックも受けます。

ですが、外国人材の場合、前半の「日本文化の理解」に多くのエネルギーを割いているので、細かいビジネスマナーや作法までをこの段階で詰め込んでも消化不良になってしまいます。

初期研修のゴールは、外国人材が職場になじめるようにすることです。

日本文化を理解し、現場で周りの社員とコミュニケーションがとれれば、その後の指導はいくらでもできるので、初期研修では最低限のマナーと考え方の指導のみに抑えておきましょう。

 

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