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外国人材に「共感」できなくても「理解」を - 株式会社TOHOWORK

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外国人材に「共感」できなくても「理解」を

カテゴリ: コラム 公開日:2019年04月15日(月)

こんにちは。

 

外国人人材紹介サービス

㈱TOHOWORKの和田です。

 

先週末、フィリピンで「介護」、日本で「宿泊」の特定技能試験が行われました。

フィリピンのほうでの情報はまだ入ってないのですが、5月には結果が出るので随時合格した人は日本へ来ることになるでしょう。

また、昨日行われた「宿泊」の試験、やはりN4相当のレベルだけでは難しかったようですね。

ホテルでのフロント業務を初め広報業務の問題も含まれているため、それなりの経験と日本語能力が必要な試験内容だったようです。

「宿泊」の試験は年に2回行われる予定で次回は10月の開催を予定しているそうです。

学習用テキストのようなものが書店で売り出されればもう少し試験対策がしやすくなるのですが。。。

今後、特定技能1号(宿泊)者が増えるように私でできることが何なのか戦略を練っていきたいと思います。

 

 

 

さて、それでは本日のテーマに移りましょう。

今日は「外国人材への理解」についてお話していきたいと思います。

 

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外国人と日本人、いくら頑張っても共感できない部分があります。

育ってきた環境はもちろん、文化や習慣も違います。

日本に数年住んで知識としては日本のことを理解している彼らでも我々に共感できている部分はほんの少しだけではないでしょうか。

それは、我々日本人も同じことではないでしょうか。

そこで今日ご紹介するのは頑張って「共感」をした結果起こった事案をご紹介していきたいと思います。

 

 

CASE STUDY㉕ 無理な同質化はかえって外国人を尊重しません

 

  甲ツーリズム株式会社(以下「甲ツーリズム」とする)は、アジア専門の旅行代理店(中規模)として30年以上の歴史を有する老舗である。現在の甲ツーリズムの社長であるAは二代目であり、先代であり父親であるBから受け継いだ甲ツーリズムをさらに発展させるために頑張っていた。

 しかしながら、甲ツーリズムは大手旅行代理店の値下げ攻勢にあい、またそれに対抗する「企画」も立てることができなかったことから、毎年の売上は下降の一途を辿っていた。

 そこで、Aは自社の売上悪化の原因を自社内の日本人従業員と外国人材(中国、モンゴル、ベトナム、ミャンマー、タイ等のアジア人)との間にある「壁」に求め、その「壁」があるからこそユーザーに対して「アジアの魅力」を伝えきれていないと考えた。

 そして、Aは日本人従業員に対してアジア人への共感を義務付けるような研修を実施し、それを人事評定に直結させた。

 その結果、甲ツーリズムの外国人材の8割以上が退職することになった(逆に日本人従業員からの退職者は出ていない)。

 

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解説

 

今回のケースの「外国人材の8割退職」という結果はどうして起きたのでしょうか。

Aは自社の外国人材よりも日本人従業員に対して厳しくしているように思えます。

したがって、むしろ日本人従業員の方に退職者が出るようにも思えます。

しかしながら、今回のケースにおいては外国人材に退職者が出ており、その数は全体の8割にも及んでいます。

これはどういうことか。

それは、Aが甲ツーリズムの日本人従業員に対して与えたプレッシャーが、そっくりそのままどころか、何倍にも増幅して甲ツーリズムの外国人材へ伝えられたということです。

つまり、Aが行ったのは無理な同質化であり、それによって甲ツーリズムの「組織」は歪められていったのです。

そもそも、Aが考えた売上悪化の原因を日本人従業員と外国人材の間の「壁」に求めたのは間違いではありませんでした。

Aが間違ったのはその「壁」の取り除き方だったのです。

つまり、Aは日本人従業員に対して外国人材への「理解」ではなく「共感」を求めてしまいました。

その結果、両者の間にあった「壁」を何重にも厚くし、最後にはその「壁」に外国人材は押し出されてしまったのです。

 

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