出身国の文化慣習を理解する
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
㈱TOHOWORKの和田です。
4月に入り本格的に新年度がスタートして参りました。
弊社の前にある小学校でも入学式が開催されています。
今年は桜がほぼ満開の中での入学式ですということで誠に幸先の良いスタートだったのではないでしょうか。
また、今月から始まった特定技能1号の評価試験もいよいよ再来週からスタートします。
特定技能1号に伴う登録支援機関や協議会のことなど詳しい情報がわかり次第、こちらで共有させていただきたいと思います。
さて、本日のテーマに移りましょう。
今日のテーマは「出身国の文化習慣」についてご紹介していきます。
先日ご紹介したものは「日本の商習慣を徹底的に教える」という内容のものでした。
今日は相手国の文化習慣について雇用主側が覚えるというものとなります。
|CASE STUDY⑱ ベトナムの商習慣を学んでリスクを防ぐ
株式会社甲南洋商事(以下、「甲南洋」とする)は、日本とベトナム間の貿易(以下、(日越貿易」とする)および日本企業のベトナム進出のコンサルティング業務(以下、「ベトナム進出コンサル」とする)を手掛けていた。甲南洋の代表取締役Aは特にベトナムに詳しいわけでなく(しかも特別興味もなかった)、たまたま知人の紹介で始めた日越貿易が成功し、その勢いでベトナム進出コンサルにも手を広げていた。 甲南洋には、グエン氏(35歳/男性/ベトナム国籍)がおり、実質的にはグエン氏がベトナム現地との「調整役」となっていた。したがって、ベトナムの商習慣や現地の事情についてはグエン氏の「言葉」が基準となっていた。 |
|解説
今回のケースは、甲南洋の経営者であるAがベトナムに全く興味がなく、単に「お金になっている」から日越貿易等をしています。
そして、実質的に甲南洋とベトナムをつないでいるのはベトナム人従業員であるグエン氏です。
このような状況は、経営的に見れば非常に危険です。
なぜなら、実質的に業務の「核」を一従業員に押さえられているからです。
そして、これは当該従業員が善良であるか優秀であるかは関係ありません。
このような状況が、経営的に問題があるということです(不可抗力的にグエン氏が病気等で業務から離れることもありえます)。
したがって、Aはグエン氏の他にベトナム人の雇用を考えるべきと思いますが、それよりもまずやるべきことがあります。
それは、ベトナム人従業員に「緊張感を与える」ことです。
そして、そのためには「ベトナムの商慣習等を理解すること」をお勧めします。
この点、ベトナム語を習得することのほうが効果的では、という疑問もあるでしょう。
しかしながら、外国語を習得するのは一朝一夕ではできません。
したがって、通常外国語学習の時間を持つこと自体はできても、それをビジネスレベルまで持って行くことは難しいでしょう。
一方、外国の商慣習等の理解であれば、外国語の習得よりも容易で、また即効性があります。